アトピーとストレスの関連性って?

ストレスは精神状態はもちろんのこと健康な肉体にも悪影響を及ぼしてしまいます。ストレスによって症状が悪化する病気も少なくはありません。実は、アトピー性皮膚炎についても、ストレスとの因果関係が知られています。ストレスと無縁の生活を送るのは難しいですがストレスをしっかりコントロールしてアトピー性皮膚炎を改善しましょう。

アトピー性皮膚炎を発症する要因について

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皮膚が赤くなったり細かなぶつぶつができたりといったアトピー性皮膚炎の症状は、かゆみなどを伴います。アトピー性皮膚炎は慢性的にかゆみを感じて、よくなったり悪くなったりを繰り返します。

アトピーの発生要因は代表的なものに二つあります。食べたものが刺激となり、免疫が過剰に働いてしまって炎症を引き起こすことです。食べたものはもちろんのこと、脂肪の多い食事やハウスダスト、カビ、細菌などいろいろなものが刺激になりえます。

もう一つは、皮膚のバリア機能が低下しており、ささいなものでも刺激物だと思って皮膚の炎症を起こしアトピーとなることです。通常であれば皮膚の表面の角質に、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの角質層がありうるおいの膜をつくって刺激から保護しています。

しかしながら乾燥や刺激過多など何らかの理由によって皮膚の表面の皮脂膜が薄くなり、皮膚のバリア機能が壊れてしまうと少しの刺激でも炎症を起こしてしまい、アトピーになります。

そのほかにも、実はアトピーを起こしたり悪化させたりする要因もあります。たとえば、加齢や運動不足によって体力が低下すると免疫力や抵抗力が落ちてしまい、今までアレルギー反応がなかった物質にも反応してアトピーとなってしまうことがあります。

さらに、ストレスもアトピーにはよくありません。ストレスがひどいと体の抵抗力が弱ってしまい、アトピー性皮膚炎を発症したり悪化させたりするのです。近年特に「大人アトピー」と呼ばれ、今までアトピー症状がなかった人でも大人になってアトピーを発症することがあります。

そのため、今までアトピーになったことがない人でも、注意をしなければなりません。



ストレスがアトピーを悪化させるのはなぜなのか?

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精神的な多くの病気と同じように、ストレスは自律神経を悪化させ、そのため心身に異常をきたします。その一つが、アトピー性皮膚炎なのです。もちろん、アトピー性皮膚炎を発症する度合いは人により違いますが、ストレスが自律神経に大きく悪影響を及ぼすことは確かです。

そもそも、よく聞く自律神経とは何なのでしょうか? 自律神経とは、交感神経と副交感神経の二つがあり、それが波打つようにバランスをとって心身を働かせています。

交感神経とは、行動や運動をつかさどる神経であり、血管の収縮や血圧の上昇、心臓の拍動の増加や食欲などに多く関わっています。一方で副交感神経とは、休息やリラックス、食事をつかさどる神経であり、胃腸を休めたり血管を拡張させたり、心臓拍動の制御や胃腸の活発化などの役割を担っています。

このような交感神経と副交感神経がバランスよく働くことで、私たちの身体は健康でいられるのです。

では、ストレスを受けると自律神経はどうなるのでしょうか? ストレスを受けるとまず、交感神経がストレスに対して戦おうとします。ストレスを受けるとまずは心臓がドキドキしたりするのは、このためなのです。

一方で交感神経が活発になるストレス状態が長く続くと、粘膜や組織がうまく働かなくなります。そのため、今度は体を守ろうとして副交感神経にバランスを傾けてしまいます。そして、体を刺激から守ろうとして免疫力を上げようとしてしまいます。

そのような状態に陥ると、普通は外的と思わないものにまで体の免疫力が過剰に働いてしまい、その結果炎症を起こしてしまいます。これが、アトピー性皮膚炎が発症したり、アトピー性皮膚炎が悪化してしまうメカニズムです。

長いことストレス状態に置かれると、必要なときに必要な自律神経がうまく働かなくなります。そのため、アトピーに悩んでいる人はストレスを避けることが必要です。

ストレス起こるアトピーの具体的な症状は?

ストレスで起こるアトピー性皮膚炎の症状としてもっともよくあるのは「かゆみ」です。体のあちこちがかゆくなります。特にアトピー性皮膚炎でない人でも、緊張したり案を出さなければならないところで何も思い出せないと、頭を掻きむしってしまうことがあると思います。

このような搔きむしってしまう状況が、アトピー性皮膚炎の人だとより深刻になってしまうのです。かきむしることによって、湿疹がジュクジュクしてしまったり、かぶれて赤くただれたりしてしまいます。

精神的なストレスから肌をかきむしるという行動に出てしまい、ただでさえ自律神経のバランスが乱れて、免疫過剰になっている肌により負担をかけてしまうのです。結果的にアトピー性皮膚炎の悪化を招きます。

例えばストレスによってアトピー性皮膚炎の症状がひどくなってしまい搔きむしってしまうのを、無理に止めるとよくありません。特に子どもなどは掻きむしることを否定されることにより、悪いことをしていないのに怒られているような気分になるからです。

やはり、継続したストレスを感じないようにすることが推奨されます。

ストレスによるアトピー性皮膚炎の症状悪化は、かゆみだけにとどまりません。強いストレスや緊張が加わることによって、肌の水分が少なくなることがあります。そのため、肌が乾燥してしまい、肌のバリア機能が低下してしまいます。

なぜなら、ストレスによってホルモンバランスが崩れ、女性は特に女性ホルモンである「エストロゲン」が減少してしまいます。エストロゲンは、肌を美しく保つために必要なホルモンで肌のハリを保つ役割があります。

ストレスによりホルモンバランスが低下すると、肌のハリがなくなり、皮脂膜が薄くなるので刺激を受けやすく、かゆみやかぶれが悪化してしまいます。

他にも、ストレスや疲労によって血管が収縮し、肌の温度が下がることがあります。すると、肌の新陳代謝が促進されないため肌のバリア機能や保水能力も低くなります。そして、皮膚の乾燥が皮膚のバリア機能低下につながっていくのです。

皮膚自体の面からも、自律神経がもたらす免疫過剰の面からも、ストレスはアトピー性皮膚炎を悪化させると言えます。

ストレスを感じているときにしてはいけないこと

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ストレスを感じて皮膚がかゆくなってしまうアトピー性皮膚炎。ストレスを感じているときにはやってはいけないことがあります。

まず一つは、暴飲暴食です。食べることがストレス解消になっている、という人も少なからずいると思います。しかしながら、アトピー性皮膚炎においては、暴飲暴食は症状の悪化を招きます。

暴飲暴食をすることで消化しきれないうちに次の食べ物をため込むので、内臓に負担がかかり、免疫に異常をきたしてしまいます。

特にアトピー性皮膚炎にとっては、体の免疫力を高めるために必要な腸内環境の改善が大切ですが、暴飲暴食ではかえって悪化します。

そのほかにも、睡眠不足もよくありません。自律神経のバランスを整えるには、質の良い睡眠が重要になってきます。清潔な寝具を使い、休息を考えながらしっかり睡眠をとるようにしましょう。

もちろん、似たような状況として過労もよくないです。適度な睡眠とリラックスが自律神経の安定やホルモンバランスの安定に重要です。

良かれと思ってやっていることがアトピーの悪化を招くこともあります。

たとえば、頭のかゆみが気になる、頬の赤みが気になるといって、シャンプーや洗顔を必要以上にしてしまうことです。シャンプーや洗顔は、シャンプーや洗顔料自体が刺激物になります。

そのため、皮膚を弱くしてしまうこともありますし、刺激物として肌の炎症を引き起こしかねません。シャンプーや洗顔は適度にすることを心がけましょう。シャンプーや洗顔料で洗うときは刺激にならないよう、よく泡立ててさっとつけて急いで洗い流しましょう。

アトピー患者専門のシャンプーや洗顔料を使うと肌への刺激が少なくてよいでしょう。

よくやりがちなのが、ストレスによって悪化したアトピー性皮膚炎を治すため、薬に依存することです。主治医の指示の下での適切な投薬ならいいのですが、炎症が治るといって薬を塗りすぎると、依存してしまいます。

特にアトピー性皮膚炎の治療に使われるステロイドをはじめとする外用薬は、使い続けると一生付き合わなくてはなりません。さらに、急に薬をやめると肌の状態が急速に悪化します。

アトピー性皮膚炎においては、安易に塗り薬に頼るとその薬から脱出するのが大変になります。ですので、まずはストレスを解消して新心穏やかに過ごすことから、考えてみましょう。




ストレスを取り除く方法とその理由5つ

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生きている以上、ストレスと無縁でいることは難しいです。ですが、ストレスはアトピー性皮膚炎を悪化させてしまうのでよくありません。ストレスを取り除くことで、アトピー性皮膚炎が改善されます。

そのようなストレスを取り除く方法はあるのでしょうか?

まず、しっかりと良質の睡眠をとることです。良質な睡眠はホルモンバランスを整えますし、自律神経を正常にするために必要なことです。仕事や家事、勉強や育児などで忙しくても1日6時間以上は少なくとも睡眠時間にあてましょう。

良質な睡眠をとるためには、寝る前のスマートフォンやパソコンも控えましょう。スマートフォンやパソコンの光の影響によって、脳が興奮してしまいます。ですので、寝る前1,2時間前は控えましょう。

そして、清潔な寝具を使って睡眠することです。アトピー性皮膚炎の人は、寝具に付着しているダニやほこりがアレルゲンとなって炎症を起こしてしまいます。ですので、寝具は清潔なものを使いましょう。

次に、ストレスを取り除く効果があるのは入浴です。リラックスして自律神経のバランスを整えてくれます。熱いお湯は刺激になりますのでぬるめのお湯にゆっくりと浸かりましょう。

入浴すると血流が良くなり、毛穴も開かれます。そして保湿ケアを行うことで、皮膚のバリア機能を回復させる効果もあります。

適度な運動も、ストレスには効果的です。運動をすることによって自律神経のバランスが整うことはもちろん、運動はセロトニンやエンドルフィンという免疫を低下させる化学物質を排除する効果があるホルモンを増やします。

アトピー性皮膚炎は免疫のバランスがおかしくなることも原因の一つですので、運動は効果的であり、心身の疲労回復に役立ちます。運動とともに、健康的な食生活、規則正しい生活も併せて心がけましょう。

さらに、心の持ちようによってもストレスは軽減できます。他人の目を気にして考えすぎたり、日との期待に応えようと頑張りすぎたり、過去の失敗をくよくよ振り返るとストレスが増大します。他人の目を気にしすぎたり、考えすぎないことが大切です。

人は、思った以上にあなたのことは見ていないものです。特にアトピー性皮膚炎の人は、肌の状態が気になって思い切って人と接することができなくてストレスにもなります。ですが、実際に話してみるとそこまで気にしていない場合が多いです。

ストレスを解消するには、ストレスのもととなっている原因を知り、そのような考え方を排除することです。日記をつけて思いのたけを記してみたり、カウンセラーなど信頼のおける人に相談してみるのも、ストレスを軽減する一つの方法です。

このように、身近にできることでストレスをためない方法はいくつかあります。ストレスが原因でアトピー性皮膚炎をはじめさまざまな心身への影響を感じている人は、今から実践してみましょう。

アトピー性皮膚炎とストレス まとめ

アトピー性皮膚炎は、免疫が過剰に働いてしまうことでアレルギー物質に反応し炎症を起こしてしまうことと、肌の表面が乾燥などによって薄くなってしまい、肌の皮脂膜のバリア機能が失われて少しの刺激に反応して炎症を起こすという原因があります。

ストレスは、自律神経のバランスを崩すことにより、免疫機能などに異常をきたすためアトピー性皮膚炎を起こしたり、悪化させたりします。ストレスによってエストロゲンなど肌にいいホルモンが分泌されず、肌のバリア機能に支障をきたしてこれもアトピー性皮膚炎悪化の原因になります。

そのため、アトピー性皮膚炎を改善するには、ストレスを解消することが必要です。ストレスは、良質な睡眠や適度な運動、入浴や心の持ちようで解決します。

ですので、アトピー性皮膚炎の人は普段からストレスをためない、過労や睡眠不足に気を付けることが必要です。