アトピーを食事制限で改善するには

皮膚がジクジクしてかゆみが発生する、赤くなってブツブツになりかゆみが止まらない、そのような厄介な疾患、アトピー性皮膚炎は食事により改善できます。アトピー性皮膚炎を引き起こすような食品を控えたり、健康的な食事をすることです。アトピーに悩んでいる人はアトピー性皮膚炎の人が行うべき食事制限を知っておくとよいでしょう。

アトピーは何が原因で起こるの?

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強いかゆみを伴うアトピー性皮膚炎の原因は主に二つに分けられます。一つが、アレルギーの原因となる食品を食べたりすることにより、アレルギーを引き起こしやすい状態にある体の免疫が過剰に働いてしまうことです。

免疫が過剰に働いている身体は、通常であれば何の刺激にもならない食べ物までをも体が防御すべきウイルスとみなしてしまいます。そのため、皮膚が腫れあがるアトピー性皮膚炎として現れてきます。

もう一つの原因は、肌が乾燥をし続けることなどで皮膚の表面の皮脂膜が薄くなっている状態です。皮脂膜が薄くなっていると少しの刺激で炎症を起こしてしまいます。それが、アトピー性皮膚炎のメカニズムです。

アトピー性皮膚炎になりやすい、すなわち免疫を過剰に働かせやすい体質かどうかは、遺伝によるところも大きいです。どちらかの親にアレルギーがあると、アトピー性皮膚炎を起こすことも多いです。

一方で、食生活によりアトピー性皮膚炎が起こることもあります。高カロリーの油や消化しきれない動物性たんぱく質などは、消化するために大量のエネルギー、ビタミンやミネラルを使います。

そのため、本来健康な体の維持に必要なビタミンやミネラルまで奪ってしまい、免疫を過剰に働かせるアレルギー体質になってしまいます。他にも消化に負担のかかる食べ物はアトピー性皮膚炎の原因になりますので注意が必要です。



アトピー性皮膚炎と食事の関係性について

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アトピー性皮膚炎と食事には、大きな関係性があります。過剰な油分や動物性たんぱく質、そして人工的につくられた化学調味料や添加物などは消化するのに体に大きな負担がかかり、アトピーを悪化させることがあります。糖質も、たくさんとりすぎるとアトピー性皮膚炎を引き起こします。

アトピー性皮膚炎は、消化に多大なエネルギーのかかる油分や動物性たんぱく質、糖分などを控えることで改善できます。しかしながら現在は、インスタント食品や菓子パンなど添加物や糖分の多い食品があふれているので、アトピー性皮膚炎の人もそうでない人も、体の免疫面ではよくない食生活になっている人が多いです。

このような現在人にとって、添加物を制限し食事を改善することがアトピー性皮膚炎の改善をはじめとする心身の健康につながります。特に、免疫が過剰に働いているのがアトピー性皮膚炎の状態ですから、食生活のなかで体の免疫力を整えることが必要になります。

免疫力を上げるにはどうしたらいいのでしょうか? その答えは、腸内環境にあります。身体の臓器のなかでも、腸には体内の免疫細胞の60%があると言われています。ですので、食事に気を使うとともに腸内環境を整えることも、アトピー性皮膚炎の改善に近づきます。

新3大アトピーの悪化要因とは?

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食の欧米化が進み、アレルゲン物質が多様化して最近はアトピーに苦しむ人も増えてきています。そのなかで最近話題となっているのが、アトピーの悪化につながる新3大アトピーの悪化要因です。これは「グルテン過敏症」、「ブドウ糖代謝障害」「遅延型食物アレルギー」の3つです。

グルテン過敏症とは、たんぱく質の一種、グルテンに過敏に反応してしまい、アレルギー症状を起こすことや、アレルギー症状が悪化することです。グルテンは特に小麦に多く含まれます。

グルテン過敏症の自覚症状としては様々ですが、集中力がなくなったり片頭痛などなかなか気づきにくい軽症が多いです。ですが、グルテン過敏症の症状として「皮膚炎」が含まれます。これが、アレルギー症状として現れます。

アトピーの悪化要因として、グルテン過敏症を患わっている人が少なくありません。そのため、グルテンを控えることで改善しますので、アトピー性皮膚炎の人はグルテンの制限を試してみる価値があります。

グルテンは、小麦や大麦などに多く、ラーメンやパスタ、パン類やクラッカー、そしてビールなど麦芽飲料にまで含まれています。しかし最近ではグルテンフリーの食品や米粉など、粉料理でもグルテンを摂取せずに済む食品もありますので改善可能です。

次に、ブドウ糖代謝障害によってアトピーを引き起こしている状態です。炭水化物などの津糖質を食べると血糖値が急上昇し、そのため膵臓がインスリンを大量に分泌して血糖値を下げようとします。

その繰り返しののちに、インスリンに対する反応が鈍くなり、膵臓の働きが悪くなります。このことは、糖尿病の発生メカニズムとして知られていますが、症状は糖尿病だけではありません。

自己免疫疾患や皮膚疾患も、この過程で発生しやすくなっており、アトピー性皮膚炎もその一つです。さらに着目すべきは、インスリン分泌によって血糖値が急激に下がった状態を改善しようとして体が分泌するホルモン、グルコルチコイド、ステロイドホルモンです。このステロイドホルモンは、アトピー性皮膚炎を悪化させます。だからこそ糖質のとりすぎはよくないのです。

最後に、「遅延型食物アレルギー」です。遅延型食物アレルギーとは、通常食べ物を摂取してからすぐ出るアレルギー症状が、6から24時間かけて出ることです。そのため、時間差がありアレルギーに気づきにくいという特徴があります。

遅延型食物アレルギーは、個人差はありますが通常アレルギーを起こさないものでも週4回以上連続して食べることによって引き起こされます。その症状としても皮膚炎が認められますので、アレルギー体質の人は注意が必要です。

最近ではダイエットなどで単一の食品を継続してとり続ける人が増えています。健康に良い食品でも、大量に摂取することで遅延型食物アレルギーを引き起こしかねませんので、たとえ体に悪くない食品でも、1つのものを偏って食べ続けるのは控えましょう。

アトピーを悪化させてしまう食べ物とは?

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アトピー性皮膚炎を悪化させる食べ物はいくつかあり、たとえば油です。サラダ油やコーン油など一般的によく使われている廉価な油はアトピーを悪化させるオメガ6系の油でできています。オメガ6系の油をとりすぎると、血液がドロドロになり動脈硬化の恐れもあります。そのなかで、消化しきれず残る物質が合成し、アレルギーを引き起こしやすくなります。

油の中でも、菜種油やえごま油、亜麻仁油や魚の油に含まれているオメガ3系の油は、血液をサラサラにしてくれます。本来であれば、オメガ6とオメガ3は、1対4程度で摂取すべきですが、現在人の多くはオメガ6をオメガ3の20倍も摂取していると言われています。そのため、まず油によって体を悪くしている人も少なくないのです。

オメガ3の菜種油やえごま油、亜麻仁油は過熱に向かないものですしなかなか流通していません。外食やファストフード、冷凍食品などをやめてオメガ6を摂取しないようにしても、オメガ3の油で生活するのは困難です。

そのような場合はオリーブオイルに代表されるオメガ9の油を使いましょう。オメガ9はアトピーに良くも悪くも作用せず、オリーブオイルなら使いやすいからです。

もう一つ油で注意すべきことは、トランス脂肪酸です。マーガリンに代表されるトランス脂肪酸は、オメガ6系の油に含まれるリノール酸を多く含む植物油脂を原料に、水素を添加して常温で固体となるよう加工したものです。このトランス脂肪酸は、石油をプラスチックに変えるよう人工的に手を加えているため、消化に負担がかかります。

大量のビタミンとミネラルを消化に使いますのでアレルギーを引き起こしやすい体にするだけでなく、アレルギー促進物質を増加させるので、アトピー性皮膚炎を悪化させてしまいます。不自然な構造のトランス脂肪酸は、体内の細胞膜をもろくさせるため、肌の表皮が薄くてアトピー性皮膚炎になっている人にも悪い影響を与えるでしょう。

このようなトランス脂肪酸はパンやお菓子、カップラーメンやインスタント食品にも使われています。ファーストフード店やドーナツ店では、揚げ油に使われているところも少なくありません。アトピー性皮膚炎の人は、マーガリンを制限するのはもちろんのこと、外食も気を付けてオーガニック専門店など、トランス脂肪酸を使わないところで食事をしましょう。

砂糖もアトピー性皮膚炎に良くない食べ物です。なぜなら、白砂糖は原料を亜硫酸ガスで溶解したり加工したりするので、砂糖自体が消化しにくい食品添加物であるからです。それだけでなく、砂糖は血液に吸収されると、白血球の働きを弱くさせたり、ビタミンやミネラルを大量消費します。

加えて砂糖の過剰摂取でインシュリンが過剰分泌され、低血糖になってしまいます。低血糖の状態を改善しようと体が出すホルモンがグルコルチコイド、アトピー性皮膚炎に良くないステロイドホルモンです。加えて、砂糖には依存性がありますのでついついとりすぎてしまいます。

とはいえ、糖分を摂取しない生活はとても大変です。ですので、アトピー性皮膚炎の人は砂糖の代わりにオリゴ糖を摂取するとよいでしょう。オリゴ糖は、腸内環境を整えてくれますので、体の免疫力が上がり、アトピー性皮膚炎を改善してくれるからです。料理にもオリゴ糖を使用するとよいでしょう。

他にも、牛や豚、鶏肉といった動物性たんぱく質は消化に悪く、腸内での悪玉菌の増加につながりますのでアトピー性皮膚炎にはよくありません。たんぱく質は大豆や魚類などから補いましょう。

牛乳や乳製品も同じような理由で消化に悪く、加えて乳製品に含まれる「ガゼリン」という物質がアレルギーを引き起こすのでよくありません。さらにナッツ類やチョコレートも油を多く含みますので制限したほうが良いです。

さらに、糖分と油分を大量に含むため制限したほうが良い食品が、ジャンクフードやインスタント食品などの加工食品です。アトピー性皮膚炎がさらに悪化するでしょう。



アトピー性皮膚炎を改善するためにおすすめの食生活

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もちろん、アトピーに悪い食品を制限だけでも効果がありますが、よりおすすめしたいのがアトピー性皮膚炎を改善させる食生活です。皮膚の健康をつかさどるビタミンやミネラルをしっかり摂取し、そして植物性たんぱく質や炭水化物をバランスよく摂取することが重要です。そして、それらを実現できるのが古くから食べられている和食です。

和食でしたら、煮たり蒸したりするのが中心の調理法ですので、アトピーに良くない油の使用が最小限で済みます。そして、野菜や植物性たんぱく質が豊富ですので、皮膚の再生に必要なビタミン、ミネラル、たんぱく質をしっかり摂取できます。さらに、白米はグルテンを含みませんので、グルテンにアレルギー反応のある人でも最適です。

加えて、必要以上の食事をとると消化に悪く、臓器に負担がかかり、アトピーを悪化させることもあります。ですので、腹8分目の食事を規則正しく、そしてしっかりと取るようにしましょう。不規則な生活リズムですと、夜遅くの食事になったりして内臓に負担がかかります。ですので、3食をしっかり丁寧にとりましょう。

しかしながら急に三食和食に変更するのは大変です。ですので、まずは間食を控えたり砂糖や油を含まないものにする、清涼飲料水やジュースをやめるところから始めましょう。そして、慣れてきたら1日1食でもよいので和食に変えてみるとよいでしょう。

高カロリーの食品はよくありませんので、摂取カロリーも気を付けるとよいです。アトピー性皮膚炎はこれらの食事制限で改善できます。

アトピー性皮膚炎を食事制限で改善まとめ

アトピー性皮膚炎の原因は、食事と大きく関連付けられています。そして最近ではグルテン過敏症やブドウ糖代謝障害、遅延型食物アレルギーなど新3大アトピーと呼ばれる現象もあります。アトピーを悪化させてしまう食べ物としては、油や砂糖があげられます。これらを制限することでアトピーを改善することができます。

特に油については、マーガリンなどのトランス脂肪酸は控え、オリーブオイルやシソ油、えごま油、亜麻仁油などを摂取するとよいです。砂糖も消化に悪くアトピーによくありませんので砂糖ではなく腸内環境にも良いオリゴ糖に変えるとよいでしょう。そしてインスタント食品や菓子パン、ファストフードには大量の油と糖分、添加物が使われていますので制限します。

アトピー性皮膚炎を食事制限により改善するのであれば、やはり和食が最適です。和食は、健康な体と皮膚の維持に必要なビタミンにゃミネラルを効率的に摂取できますし、煮たり蒸したりという調理法で余分な油を使わないからです。